2010年4月19日月曜日

石ころ

デッキに屋根をかける為に、原木を加工している。
ワラの家からレンガの家まで、家は知恵の固まりと言っていい。

先人たちが、考え試し繋いできたやり方、考え方、技術
自分で家を建てるときログハウスも考えた。
経験の無い方の中には丸太をそのまま使うのだから安く出来るだろうと思う方もいる。
アメリカでログハウスは最も高級で単価の高い家の一つだ。
材料代がかかるのは誰でもわかるだろう。
柱を横に摘んでいく無駄さと言えば良いだろうか。
しかし、材料代は思ったほどではない。
皮をむき、削り、加工し、運び、研く作業に工賃がかさんでいく。
もちろん自分で全てやるならその間の時間だけなのだが、大きくて重いログはクレーンや広く平らな場所もいる 。
それで前は自分の力で出来る2x6の家を建てた。
これだと、一人で持てないモノは無いので、基礎から屋根まで家族でやった。
今回もそのやり方でやれば楽で早く安いのだが、やったことの無い方法でやってみたかったし、出来た後見上げて「見て!それ、すごくいいでしょ」と 自分に言ってみたい気持ちもあった。

今回は丸太を4面をリップして組んでみるつもりだ。
実はトータルではこのやり方が一番時間もかかる。
ログハウスに長い時間居た方ならご理解頂けるかも知れないが、丸太はそのままでは重圧感や閉塞感が強く、私は長くいると疲れるのだ。
ワイルドさが好きだ。それを失いたくない。去勢された「○○先生」みたいな人間になりたくない。
しかし、今の私は実は何も出来ない葉ばかり茂らせているイチジクのようだ。
荒っぽ過ぎると回りも自分も疲れてしまう。

家や家具を作ってみればわかるがそのままで使えるものなど無いといっていい。
流木や石のアート的な物は好きだがやはり使いづらくそのうち使わなくなってしまう。
この前、野尻湖に行ったとき石を投げて何回湖面の上を跳ねさせるかで遊んだ。
水際を探し手に取るものは必ず滑らかな石ころだった。
小さいときから歯医者で削られる事が嫌だった。
原木を削りながら、整えられる事にどこか小さな抵抗する自分をみている。

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