2013年11月29日金曜日

知らず知らず OH- NO! 斧々な話


そろそろドカンと雪が降ってもおかしくない時期になり
ひとつやらないといけないと思っているのが 薪割です。

直径30cm以上あるカラマツが薪小屋の前を占拠して奥の薪が出せない
そこで今朝も息が切れない程度に薪を割る事にしたんですが
先日、裏山を片付けてその副産物として出た薪を作った時
薪ストーブにそのまま入らないサイズのものは割らないとと薪小屋に置いてある
斧や薪割機は遠く運ぶのが面倒だったので 近くにあったもう10年近く使ってなかった斧で割ってみたら
非常に具合が良い。

ハテ?これはどうゆうことだろうと、今朝はそれらを比べてよく見ての薪割の検証です。


手前にある赤いハンドルのは手斧で片手で使います。
焚き付けや薪割機で割れたのを離す時に便利です。

真ん中のモノが10年ぶりに使ってみた斧です。
元はオレゴンで買ってグラスファイバーのハンドルだったんですが、
下手くそな時期もあり ついに折れてしまいました。
それで12年使って樫の木の柄をつけました。
ちょっと柄が短いけど扱いは楽になりました。

奥にあるものは、断面が二等辺三角形をした斧で
ハンドルと頭は熔接してありほとんど壊す事が出来ません。
ミズーリでアーミッシュの女の子が使っていたもののワンサイズ軽いものです。

2年ほど前に 手動の油圧薪割機を買ってからはそっちの方が確実だからと
結構いい加減に使っていました。


さて 聖書の中に 薪とか斧というモノも結構出てきますが

伝道者の書 10章10節
なまった斧を研いでおけば力が要らない。知恵を備えておけば利益がある。

これは、ずっと前から覚えてもいたけど現実面では
 「どうかな?」
という、クリスチャンで尚且つ薪で冬越しをしている者としては
あるまじき受け止め方で眺めていました。
だって次の11節なんか毒蛇にかまれても呪文を覚えていれば効用があるという様な書き方
つまりは霊的な世界に置いて適用すれば絶大な効果こそあれ、この世ではどうなのよ?って
「アブダカダブラ」や「マハリクマハリタ」が毒に効くとは思えません。

手鋸やカンナ、はさみ、包丁など切れ味が大事だけど
斧って 当時の様に木を切り倒すときなら わかるけど
薪割りする程度なら さほど関係ないんじゃない?って思っていたんです。
実際割った時の勢いで地面に斧の先がめり込む事も多々あるし
チェーンソーだと「おっと」と思うけど斧はそんな使い方だもんと受け止めていました。

ただ今回カラマツを割り比べてみて明らかに真ん中の斧の方が割れる。
よーく観察してみたらオール鉄製の斧は先が丸くなっている。
そこで 人生で初めて斧を磨いてみた。

すると「なんという ことでしょう~」
あんなに苦労していた極太のカラマツがパコンパコン割れるではありませんか!
最近気持ちよく割れない事を 自分の加齢によるものとして
薪割機でやっていたのですが、今朝は全部斧だけで冬支度 完了
時間も速いし、力もいらず 何と言っても気持ちがいい

今まで、木を切る事や割る事に一生懸命で 斧のメンテを怠っていたんですね。
ボクサーのパンチが狙った所に当たらないで空をきると より疲れるといいます。
パンチのエネルギーが残ったままだからです。
しかも気分も悪い
似た様に、薪割も上手く割れてくれないで、ボコンと跳ね返されたり
ドスッって突き刺さったままになっていると抜くもの大変
次は絶対割れる様に全力で振り下ろすから、長い時間は無理
コントロールが上手くいかないなど、
知らず知らずのうちにそんな状態になっていたんですね

さて、そんな基礎的な事を怠っていた私からの反面教師としてのアドバイス

① 力ではなくコントロール

薪でも石でも 割れやすい場所と角度があるもの
そこにキチンと斧の穂先を当てる事
特に丸太の場合は外側の位置に打ち込まないと中心部だと柄が折れたりはじかれたりします。
当然、りきむと狙い通りにいかないもの
斧の頭を高くあげて 重力で落とす
その時に少しづつ最後まで加速させてイケる様に自分はアシストするだけで十分割れます。

②割るのは斧の仕事

空手バカ一代でも手で薪は割れません。
割るのは斧ですから やっぱり先っぽは尖っていた方がいいですね。

③無理をしない

大きな枝がある所や根っこなどはネジ曲がっていたり割れにくいもの
そんなモノにずっと付き合って精根尽きるより諦めましょう。
その薪を割るよりも大事な事は、快適に冬を越す事です。
薪割機を使ってもいいし、チェーンソーで引いてもいいですし森に打ち捨てておけば数年で菌類が分解してくれます。結果それが長く快適な薪ストーブライフの秘訣です。


これらは 霊的にも参考になる所があって
 
魂の殻を割るのは わたしじゃあない それは主の業、まさに神のみいつです。
私はじっとして振り下ろされるのを待つだけです。

伝道者の書 10章10節にある原語は鉄の刃です。
”鉄は鉄によって” 斧の刃先を鋭くするのは神のことばで、私ではありません。
”ひとはその友によってとがれる”
も「よーし、あの人は私の友達だから研ぎに行ってこよう」なんて無駄です。
唯一の友はイエスだけ彼だけが みことばを鋭いものにします。

そして無理をしないこと頑張らないこと
今すぐ解決や結果が欲しくても神様の計画があります。
忍耐って苦しい状態が続くという意味です。
我慢はしなくてもいいけどその中で得られるモノがあります。
カラマツなどはある程度切って置いておくと乾燥してヒビが入って、
「ホラ、ここに刃を打つんだよ」って教えてくれるようです。
水分が多くてジュクジュクした薪ほど割りにくいモノもありません(あと腐りかけの薪)。
主に飢え乾いてカラカラのたましいならパコンとガチャポンの様に割れるでしょう。

伝道者の書 10章10節には知恵ってありますが、あくまで霊の知恵であって
肉の知恵ではありません。
訳し方によっては後半は


「知恵に得や益があるだろうか」

と、肉的な知恵の限界を教えてくれています。
「バカとはさみは使いよう」
この冬を暖かく過ごすためにどうぞ皆さんも刃先を上手にお使いください。


2 件のコメント:

  1. 電気屋さん、

    冬眠中ですが一言 「ありがとうございます」。
    私の行く道をすでに通られたのですね。

    キリストとの親密な交わりなしに、キリスト者として生き残ることは出来ませんね。当たり前ですが。
    また、自分の魂が各種賞を総なめにする名優であることを知りました。
    再び冬眠に入ります。

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  2. shigeさん 冬休み中にありがとうございます。

    モノマネ番組が好きなんですが、どんなに似ていても本物にはなれない
    しかし、時に本物以上ともいえるリアリティを味わえる時もあります。
    「ここまでやるか」とか「馬鹿じゃないの」って思わせれるその頑張っている感が、自分の魂を見る様で老婆心(?)のごとく味わい深いのかもしれません。

    戸隠の熊もまれには起きる時もあります。
    寝つきの悪い時には、またお寄りください。

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