2011年2月5日土曜日

もしもピアノが弾けたなら

家を建てた時、買った古いピアノ。メーカーはHORNSCHTINホーンシュタイン多分ドイツかオーストリアまたはデンマーク製だと思う。グーグルで検索したが1件もヒットが無いレア品?
船で日本に来た一品で、でも組んだのは日本人じゃないかという。
例えば見えない部分のマイナスネジが全て横に揃えてある。世界中でこんな仕事をするのは日本人以外にいないからだ。
ピアノに張られている弦の数は、およそ230本。すべての弦が強い力で張られており、全体の張力は20トン。
その張力による「ねじれ」や「ゆがみ」を防いでいるのが、木製の支柱と金属のフレームです。
周辺部の厚い積層板と太い柱で組み立てられ、これらは、ピアノの耐久性を左右する要となっています。
家は薪ストーブだから冬はすごく乾燥します。湿度20%くらいだからピアノの木も乾燥して背板に割れが入ってしまい調律してもすぐ狂ってしまう。
一つの鍵盤で和音になっている。ただこのピアノでアメリカ国歌を弾くと開拓時代の安いキャバレーの様な味もあって個人的には嫌いではない。
専門家の話だとこの家では最初の設計から湿度管理してそのように作らないと新品を買っても同じだと聞きました。
新品のピアノをオーダーする経済力は当時なく、妥協して娘達には途中から電子ピアノで練習してもらう事になりました。
使えないピアノは置いても仕方がないが思い入れはある。だから今回一度ばらして古いピアノにエレピアノをビルトインという邪道な事を決行。
ばらしてみてわかった事はほとんどゴミが出ないんだ。黒鍵だけはベークライトだったので不燃ごみであとは全部OK。
合板など使われてなく後は鉄で今度金属を買ってくれる所に持っていきます。
金属のフレームは軽く100Kg以上あって一人で持てなかったので天井にチェーンブロックを取り付けて外しました。
鍵盤は象牙だったのでそのままストーブに、意外と象牙って元気よく燃えてくれる。
匂いを嗅いでみたら爪を燃やした時の匂いでした。植民地時代のアフリカ象なのだろう。考えると色んな思いが浮かんでくる。
弦をハンマーで叩いて作り出す音とは比べられないが、もう下手な調律に挑戦して弦を切る事も無い。
何より使える様になったのだ、持ち主に使われてこそ道具としての本望ではないか
それは、主に使えてこそ人として本望なのと同じだ。

4 件のコメント:

  1. 「一度ばらして古いピアノにエレピアノをビルトイン」
    凄いです。発想、技術、心意気・・・全てに感服!

    電子ピアノでも生ピアノの枠で鳴れば、
    また独特の音色になるかもしれませんね。

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  2. スキーにピアノ。
    なかなか楽しみ方がハンパでないですね…。
    本当にすごい、おもしろい。

    私は、市街地にある天然温泉の銭湯に行ってくつろぎます。

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  3. こんなこと思いつく人はあんまりいません。

    思いついてもやっちゃう人はほとんどいません。

    やってみても、きちんと仕上げてしまう人となると、これはゼロに近いんじゃないですか。

    すごい、さすがです。

    いつかギターだって作っちゃうかも。

    せっかくだからピアノも練習してくださいよ。

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  4. ゆばるさんどうも

    ”発想、技術、心意気・・”過分なるお褒めをいただきありがとうございます。
    現実は何となくやってみただけです。
    失敗しても失うものがほとんど無い者の強みだけだと思います。
    確かに以前と違いアップライトの箱の中に音源があるので何かいい感じです。

    銀じ郎 さんありがとうございます。

    温泉いいですよね。温泉の裏技ですが
    夫婦で普通の混浴へ行くと、なんだかいつもと違う感じで妻を意識するんです。お湯の暖かさが体に残るように、あがった後も女性として家内を意識できる特典が付いてきます。

    Salt さん
    特にゆばるさんとのお二方にはヒンシュクを頂くのではないかとブログに載せる事をちょっと考えた程だったのでホッとしております。

    御三家から良い評価を頂いたので
    家内からもそうだったのかと
    評価もあがっております。
    私も2ペダルが最近の3ペダルになって一つ得した気分です。

    三階の三味線もどうしようかと思い始めていますが、、。やっぱハードよりソフトでしょうね。

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